79話目


「ねえ…ケイさん…

この感情がわかりました。

私、嫉妬してるんです」


小さな声で囁く。


「…嫉妬?」


「ええ、元彼達や立花珠里って女やケイさんに近付く人にも…

…………ね?」



綺麗な耳に噛みつく。


そして、丁寧にペロペロ舐める。



ビクビクとケイの身体が敏感に反応した。


「ま、莉蘭、耳は!んんっ、はぁ、んん!」


「ケイさん、すっごく綺麗」


莉蘭はニコリと笑う。


次に、スルスルと細い指はシャツのボタンへと移動していく…


スーッと微妙な強弱をつけながら反応を楽しむ…




「ケイさん…す『ピンポーン!』」



突然、チャイムが鳴った





「!!!」


ビクッと身体が飛び跳ねる。






「彼氏…」


「……」



引き潮のように莉蘭の熱が去っていく。


2人の間に静寂が訪れる。




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