第57話

そして、土曜日…


昼の2時…


ピンポーン!


家のチャイムが鳴る。



「はい、今開けます!」 


玄関ドアを開けると、聖城がいた。


あー!本当に来たー‼︎

今日も清潔感あふれる服装で素敵!



乙葉は胸がいっぱいだ。


「こんにちは。

今日は無理を言って悪かった。」


「いえ、とんでもないです!

むしろ、大歓迎です!」


「え?」


「や、あの、なんでありません。

さ、どうぞ、聖城さん。」


「ああ、邪魔する。」


聖城を玄関に案内する。


その時、乙葉の母親がパタパタと寄ってきた。


「まぁ、まぁ、聖城さん、いらっしゃいませ。

狭い我が家ですが、どうぞ、お上がりになって?」


「はい、お邪魔します。」


聖城は用意されたスリッパを履く。


「お母様、先日は乙葉さんを連絡も無く夜に連れ回してしまい、申し訳ありませんでした。

お詫びと言ってはなんですか、これをどうぞ。」


「まぁ、まぁ、聖城さんになら、安心して乙葉を任せられるから、気にしなくていいんですよ?」


言葉とは裏腹に、ちゃっかり受け取る。

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