第57話

「んっぷはっ…」


散々舌を絡めたあと、ケントは口の端を舐める。


ななみの目はとろーんとしていた。


「あれ、気持ち良かった?」


「ちがっ…」


「へー、ななみちゃんは嘘つきだ。

俺には嘘はつくし、俺よりカルマを気に入ってるみたいだし。」


ケントの手は、だんだんと下に移動して行く。


「しかもさー、リースの゛ナツキ゛だっけ?そいつとも仲良さげに話してたよね?

ななみちゃんは随分と色んなホストをたぶらかすんだね?」


「ただ、お店に行ったことがあるだけだよ!

仲良くなんかない!」


「どーだか?

嘘つきの姫には…こっちに聞いたほうが早いかな?」


下着の隙間から、指が侵入して、割れ目から一気に指を入れられた。


グジュっと水音が響く。


「あれれ?

マジで感じてたんだ…うれしーよな、複雑。

ななみちゃんはキスされただけでこんなに濡れんだー…。」


「いっ、言わなくてもいいでしょ!」


「なんで?誰がしてもこんなに感じんの?」


「しっ、知らない!」


「ふーん…」


ななみな様子にイラッとし、ケントは指を早く動かす。


「まっ、動かさないで!

ダメ!きっちゃぅ!」


「はぁ?何がくんの?」


「んぁあ!」


声を上げて、ケントにしがみつく。


「はっ、はぁ、…もう、気が済んだ?」


ななみはぐったりとした様子で聞く。


ケントはジーっとななみをみて、悪戯な笑みを浮かべる。


「残念…ななみちゃん、その逆。」


カチャカチャとベルトを外す音がする。



えっ…まさか。


ななみの目が見開かれる。


うそ。

私たち…付き合ってない。

幼馴染…!

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