第69話

えりはビルの前に立ち尽くす。


リリーフと書かれた看板を上を見ながら探していく。



「あれ、キミ、もしかして…。」


髪の毛をツーブロックでゴリゴリに固めた黒服がえりを見ていた。


「…はい?」


えりは黒服をジッと見た。


「あっ!!もしかして、今、電話くれた、体験入店希望のまりあちゃん??」


「えっ…?」


「道、分かったんだ!待ってたよー♪

容姿はー…うーん。」


黒服はえりの体を上から下まで静観する。


この人、スッゴク見てくる…

やっぱり、夜のお店は怖いな…


えりは引いていた。


「まぁ、こう、煌びやかさはあと少し欲しい感じだけど、合格!これから一緒に、リリーフで頑張って働いて行こうね!」


黒服が笑顔でいった。


「やっ、私、えり…!」


「さっ、行くよー!!」


黒服に引っ張られていく。


勘違いだってー!

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