第63話

ベンツが走る車内、えりは光に聞いてみた


「光、中ちゃんから、今、黒天がとある組織と揉めてるって聞いたんだけど…。」


「あっ、真広さんが心配なの?」


「うーん…なんか気になるなぁって。」


「ふっ…素直に言えばいいのに。」


「あっ、意地悪しないで。」


「ごめん、ただ、聞いても後悔しない?

輪堂さんに止められたんじゃないの?」


「…だめ?」


上目遣いで光を見つめる


「はー、えりさん、その目は反則。

可愛すぎ。

いいたくなっちゃうじゃん。」


「教えてよ。」


光の腕に自分の手を絡ませる。


「言うから!

運転中だからそれ、やめて。」


「ふふっ。」


「油断も隙もないな…

まあ、軽く言うよ?」


「うん、有難う。」


「黒天は悪質な風俗店を無くすために、少しずつ、悪質な風俗店を買収していたんだ。

そして、健全な風俗店にしていた。」


「あ…そうなんだ。」


真広さんと千佳さんの夢を、少しづつ叶えていってるんだな

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