第6話

「金がいるのか?」


「はい…もう貯金もないし、何でもいいから働かないと!」


切れ長の目の男はえりの身体を品定めするように見る


そして


「俺の愛人になる?」


「は?」


男の提案に目を丸くする


「1ヶ月100万円マンション付きで愛人契約」


「100万円!?」


金額にえりは上ずった声を発する



神の言葉か



悪魔の言葉か




「この激安時給の風俗店よりマシだと思うよ」


えりは黒服の怪しい男と切れ長の目の男を見比べた。


黒服の怪しい男はカエルみたいな顔をして厭らしい目をしている


一方、切れ長の目をした男は、スラリと高身長だが引き締まった肉体をし、猫っ毛の髪にキレイな顔をしていた。

しかし、暗く影がありそうな危なげな雰囲気だ



一瞬考えたが、100万という言葉に気持ちがぐらつく


「あ…言い忘れたけど、愛人ってわかる?

あんたを抱くし、俺の好きにするよ。

俺が呼んだらすぐ来て貰うし。」


「それって…身体の関係があるってことですか?」


「あたりまえ。

100万円あげるんだから。

世の中、そう簡単にはいかないよ」


「…」


「激安時給より俺のほうがマシじゃない?」


「分かりました。

契約します。」


「ちょっと!!あんた、何処の誰だか知らないけど、横取りは納得いかねーぞ?」


怪しい黒服の男は戦闘態勢だ

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