第29話

この数ヶ月、あんな笑顔を私に向けてくれたことはあっただろうか?


切なそうに微笑む恭司の顔しか思い出せない。仕事で疲れているから仕方がない。そう思ってた。・・・でも、違ったんだね。



恭司に他に好きな人が出来たからだったんだ。


浮気じゃなくって、本気のヒトが。







ねえ、恭司?


恭司はやさしいから、別れようって私に言えなかったのかな?ずっと苦しんでいたのかな?


真実を知ってしまった私は。





もう、離れるしかないの・・・・・・?

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