第27話
両手に荷物を抱え、満足したからそろそろ帰ろうかと思ったそのときーーーー
人混みの中でも目を引いてしまう、見覚えのある長身のシルエット。
「きょーじ・・・・・・?」
有名な高級ショップが立ち並ぶ通りに、スーツではなくヴィンテージデニムにシャツを合わせたカジュアルなスタイルの、休日に会うときの恭司が歩いていた。
ーーーどうして?
どうして、ここにいるの?
出張だから今日は会えないんじゃなかったの?
ーーー恭司のその腕に腕を絡ませている、
その女性(ヒト)は誰?
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