第20話

◇◇◇




「今日ってそんなに寒い?」



9月中旬とはいえ、まだどちらかというと昼間は夏の暑さが残っている。


今日のランチもバーガーショップへ。

だけど食欲のない私は、サラダとコーヒーだけをオーダーしていた。




「・・・ちょっと風邪気味みたいで」



「ふーん」



まだこの季節には不自然なハイネックのカットソーを着た私に、不審がる香菜子。



「ハイネックかストールって、キスマークを隠すのに使う、ベタなアイテムよね」



ーーゴホッ



思わず飲んでいたコーヒーでむせた私。



「ーーーやっぱり、ね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る