第2話
『ゴメン、今週末は仕事で会えそうにない』
彼の声の向こう側で、何やらザワザワと音が聞こえる。
彼が電話をかけてきた時刻は、午後10時を過ぎていた。
ーーーまた、か。
会えないのは今週末も、だった。
溜息を吐きたくなるのを抑え、私はいつものように理解ある彼女のフリをする。
「・・・仕事なんだから、しょうがないよ。
今もまだ、仕事中なの?」
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