第3話

私は、高校2年生になってこの学校へ転校してきた。



周りは仲のいい子同士で楽しそうだけど、転校してきたばかりの私は一人ぼっちで、なかなか馴染めなかった。



だけど、初めて声をかけてくれたのが夕夏だったんだ。



クラスの中でも明るくて、笑いがあるところにはいつも夕夏の姿がある。



男の子からも女の子からも好かれ、先生たちからの印象もいい。



そんな夕夏が話しかけてくれた事は本当に嬉しかったんだ。





「河北さん、ごめんね」




急いで図書室に駆け込んだ私。



6月に入って、じめじめとした梅雨の時期。



校内もだいぶ蒸し暑くて、少し走っただけでも汗がうかぶ。

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