私だけが特別だ、なんて

 私がいくら拒絶をしても、ヤツは必ず現れる。


 周りに咲き誇る花たちから好きに選べばいいものを、どうして私にばかり構いたがるのか。


 いや、どうせ自分になびかない私の態度が物珍しいだけだろう。

 


 そうだ。だからヤツの目が熱を孕んで見えるのは、きっと私の気のせい。


 ――だから

 

「自惚れるなよ、馬鹿」

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