第36話

「はい、紗子ちゃん。これお願いね」


「・・・はい」



なぜにおにぎり?という疑問はあるものの、みきちゃんの笑顔が素敵だからいいか


たっかが何十年?も恋するのが分るよ


ほんと、笑顔が可愛いし、癒される


敵ながらなんとかとか言うやつだよね



大晦日の夜、兄弟たちがここに集結した


兄弟たちの、お婿さんや、お嫁さん、その子供たちが来て、普段三人しかいないここの家は一気に賑やかになった



楽しい事が大好きな私にはとても嬉しいんだけど、悲しい事にゲーセンで働いている私は遅番勤務だ


用意もしたし、玄関で靴を履こうと思って仕切りのない廊下に出ていた



みんなの楽しそうな声が聞こえて、混じりたいけどしょうがない


今日は午後10時閉店で、いつもよりは早く帰れるから、少し頑張るか‥‥



そんな哀愁漂う私の背中に、憎らしい声がかかる




「お久しぶりです。叔母• •さん」


・・・ホント、いやーよね、厭味いやみったらしい

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