第31話
「さて、俺はもう行くからな。カギ閉めていつものところ置いとけよ」
「え?…仕事行くの?」
「ああ、ちょっとな」
なんだぁ…せめてお昼まで一緒に居られると思ったのに
「そんなにガッカリすんなよ」
「だって…一人で食べるの寂しいんだもん」
ため息ついて、「また今度な」って行こうとする
また今度なんて、ほぼないでしょ
そうやって、子供あつかいして適当にあしらうんだから
私がツンケンしてるのが気になったのか、からかわれる
「お嬢はご機嫌斜めだな?」
「もう恥ずかしいそれ。お嬢って呼ぶのもうやめて」
「なんでだよ、小さい頃そう呼んでっていったのサコだろ?」
「もう――意地悪だな。何年前だと思ってるのさ」
顔を背けたら、しゃがんで目を合わせてくるから、違う方向を見て反らせた
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