第29話

久々に泊ったし、もっとかまって欲しくて布団の中に潜り込んだ


そんな私を布団から追い出すために、上にかかっていた物が強制的に一枚ずつ畳まれていく


抵抗するけど、力の差は歴然で、表情も変えないままどんどん剥がされて、寒くなっていった



最後には敷布団だけになって、それでも”ここで諦めてたまるかい!”とばかりに、畳と敷布団の間に潜りこんで抵抗したら、容赦なく顔の部分で三つ折りにされて放置された。



今日も、相変わらず、厳しい塩対応です‥‥



――――――――――――――――――――



敷布団を押し入れに片づけて、寝ぼけたパジャマ姿のまま台所に行ったら、手作りご飯だった


やった!!


久々に食べれる!!



「ありがとう!たっか!大好き!!」



お礼と愛を伝えたら、少し顔が柔らかくなって、口も横にひいて「にっ」としてくれた



良かった



もう怒ってないみたいだ

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