第24話 オオテマチ北東平原砦の闘い?
作戦会議翌日13時
『タイセー聞こえるか!こちらアレックス部隊。領都オオテマチ郊外北東平原に配置完了だ。』
タイセーの兄アレックスがヘイワード騎士団総長と第1騎士団5,000人・ヨミウリ第1陸軍部隊20,000人総計25,000人を率いて、念話通信をする。
『了解しました。兄上13:30に船を出しますので、このまま北東平原砦守備部隊5,000人と共に待機お願いします。』
『了解だ!』
直後にヨシノブ・ヨミウリ侯爵からも
『タイセー作戦通り第2、第3騎士団10,000人オオテマチ北関所に布陣したぞ。』
『はい父上。すべて予定通り進行中です。13:30兄上が守る北東平原砦前にマクガフの船を取り出します。』
『分かった。我はこのまま後詰めとして北関所に陣取っておる。急変あればすぐに報せるようにな。』
『了解です父上。保護した国民はそちらに転移させますので、受入れ体制の強化お願いします。』
『了解!』
「クロマティ、予定通り13:30に取り出すそうだ。回復魔法の使い手、ポーションの準備等を万全にな。」
「はっ侯爵閣下お任せ下さい。暖かい食事も準備しております。」
「よし、では待つとしよう。総員任務完了まで油断なく待機せよ!」
「「「はっ!!」」」
**********
それより少し前の昼過ぎ
ヨミウリ侯爵屋敷
「あ~美味かった。母上ご馳走さまでした。」
「甘辛肉味噌おにぎり初めて食べたのですが、本当に美味しかったです。今度作り方を教えて下さい。」
「まあ嬉しいわ勿論よユイナちゃん。一緒に作りましょ。」
「まさか第2王女さ…失礼しました。ヨミウリ侯爵夫人様の手作りの食事が頂けるとは、一生の誉れと致します。」
瑞穂の2人は今朝、第2王女呼びをカエデから
「大げさねシミズくん。ケイの大好物を息子の貴方にも食べさせる事ができて、私も嬉しいわよ。」
「母上。今回は急な訪問で御手数かけました。これティータイムに召し上がって下さい。」
テーブルの上にガトーミュゲの和栗モンブランとかぼちゃのスコーンを大量に取り出す。
「まあ、こんなに沢山」
「みんなの分もあるからな。母上使用人達は勿論、その家族の分もあるので全員に持たせて下さい。」
タイセーの言葉にメイド長が左手で小さくガッツポーズ。以下全員が満面の笑みを浮かべソワソワし出した。
「あらあらタイセー素敵な振る舞いよ。"抑止力侯爵"は武力だけが畏怖されてるけど、細かい心遣いこそ侯爵家が団結する源だから。さあみんなを呼んできて、頂きましょう。」
「では母上これにて。ユイナ、シミズ行くぞ。」
「気をつけて行ってらっしゃい。」
「「………」」
「ん?どうした?あ~分かったよ。2人の分もあるから転移先で食べよう。一瞬で着く。」
「はい早く行きましょう。」
「そうだ早く行って助け出そう!」
「……お前達って分かりやすいな。」
**********
「貴方ってこんな事まで出来るの…」
「これって浮かんでるんだよな…」
「光マッハ飛行魔法のホバリングってスキルだ。空中で同じ位置に留まれるから便利だろ。」
光マッハ飛行魔法を付与した改造アルファードに乗り込み、マクガフ海軍輸送船500m上空に3人で転移。
「俺1人なら何もいらないけど、3人だとこれに乗った方が便利だろ。」
「このソファー座り心地が良いわね。もう私は馬車移動なんて無理よ。」
「そもそもタイセー転移があれば、馬車は要らないだろ。」
「さてと収納するぞ。ほれ」
「…ホントに消えた」
「あの大きさの船が一瞬で…」
「ほら和栗モンブランとかぼちゃのスコーンだ。それ食べたら兄上の待つ北東平原砦前に転移するぞ。」
「栗の味と奥深い香り♡もう止まらない♡う~ん♡うんまぁ~い。」
「外はサクサク中はしっとり、かぼちゃの風味がたまらない。これは人をダメにする食べ物だ。」
「にしてもお前ら2人…日に日にコメントが高レベルになってるな…そのうち食レポもSランクになるぞw んじゃ行くか」
**********
13:30
領都オオテマチ郊外北東平原砦前
アレックスとヘイワード騎士団総長部隊と砦守備隊の計30,000人が口を開けて固まっていた。
「タイセー輸送船とは聞いていたが、こんなにでかい軍用艦だったのか…」
「ええ兄上、乗員含めると定員420名だとか。」
「こんな内陸部に船が…タイセー様は神なのですね…」
「ヘイワード俺は人間だぞ」
「各部隊長。軍議通り全員配置につかせろ。相手は魔族、念のため警戒度Sだ!」
アレックス兄の指示で一糸乱れぬ見事な動きを見せる侯爵軍。
「若様、包囲完了しました。」
「了解だ、タイセー何時でもいいぞ。」
「ハイ兄上。では船内時間停止解除。」
ズーーーン
時を停められていた輸送船内が再び神の
時間停止中の30分間に甲板に並べられ、光魔法
全員に時が戻った今この異常事態から逃れようともがき出す。
カブレラ魔族統括
「どうしたと言うのだ。この拘束がなぜ解けぬ。」
マクガフ公爵
「くそなんだこれは放せ。オドーア、セベリーノ提督、何とかせぬか!」
オドーア&提督
「「我らも動けません!」」
アレックス
「これはこれは公爵閣下様。ヨミウリ侯爵領北東平原砦にようこそ。そこにいるのは魔族ではありませんか?」
「貴様!ヨシノブの嫡男…何故我の船に乗っておる」
ヘイワード騎士団総長
「久しぶりだなセベリーノ提督w」
「お前はヘイワード、海の上にどうして突然現れた!」
シミズ「Sランク冒険者オドーアさんじゃないですか。」
ユイナ「ホントだ、おひさ~」
「なっ!瑞穂のSランク2人がいつの間にこの船に」
タイセー
「船ってwなんだそれ。よおオッサン達、周りを良くみてみろ。」
「なっ!陸地ではないか、どういう事だ」
いち早く異常事態に気付いた魔族カブレラだったが、身動きが取れぬ上に、闇魔法が全てキャンセルされ使えない。
「その計り知れない魔力量…お前の仕業か…」
「名前と魔力だけは鑑定できるように、モザイク掛けてないんだがお前呼ばわりかよ。無礼な奴だなクソ魔族」
「くっ!タイセー・フォン・ヨミウリ侯爵家三男。」
「そうだよカブレラ統括。特別にタイセー様と呼ぶのを許すぞ。」
その時ヨミウリ兵士達が駆け寄ってくる。
「アレックス様。捉えられていた若者達全員の救出完了しました。」
「御苦労、全員父上の元に送る。タイセー用意はいいか?」
「ハイただいま父上に連絡します。」
『父上タイセーです。これから若者達92名、そちらに転移させます。』
『上手く行ったようだな。何時でもいいぞ』
『では』
タイセーが軽く右手を払うと92名の姿が消えた。
『タイセー無事受け取ったぞ…信じられん事だがな…』
『後は父上にお任せ致します。では後程』
「まさか…転移か?あの人数を一瞬で…」
驚愕するカブレラ。
「闇転移使えばお前だって出きるだろ。」
「馬鹿を言うな。92名もの人間を転移可能ならワザワザ輸送船など使わない。」
今のカブレラの闇魔力では自分1人が100km転移するのが精一杯なのである。
「さてとじゃあ禍根を経ってくるか。」
タイセーはアレックスに
「では兄上、魔族とカブレラ、オドーアの3人を連れて魔王島へ行ってきます。今日中に戻りますので、王都へは一緒に転移で帰りましょう。」
「ああ宜しく頼む。明日は父上に色々報告もあるから、王都には明後日帰ろう。」
「はい。じゃあユイナとシミズも兄上の軍隊と一緒にオオテマチに戻ってくれ。マクガフ軍は全員洗脳したから連行するのも容易い。」
ユイナ「洗脳した?っていつ?」
「ん?たった今だが何か?」
「…もういいわ…タイセーのする事にイチイチ驚いてたら身が持たないわ…」
「そこはユイナに同意する。」
「では兄上、後はお願いします。」
タイセーは悪役首脳3人を連れて転移…消えた。
『我が弟ながら恐ろしい奴だ…絶対兄弟喧嘩はしないぞ。』
「ヘイワード軍を纏めろ。日暮れ迄にオオテマチに戻るぞ。」
「はっ!!総員整列。これよりオオテマチへ帰還する。各隊長は点呼開始ーー」
こうしてカブレラの魔王復活生贄策略はタイセーにより瓦解した。
「ねえシミズ。あの右腕どうなったのかな?」
「そう言えば…すぐに転移で侯爵様の元へ送ってたから、忘れてるぞ絶対」
「人外なのにどっか抜けてるのよね。」
「激しく同意するw」
侯爵領北東平原砦に鎮座しているマクガフ海軍輸送艦。
タイセーの令和リニューアル工事で"陸地の豪華客船ホテル"として後の世まで、人気観光スポットになりました。
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東京日野市(多摩地区)にあるパティスリー&カフェ
Gateau Muguet (ガトーミュゲ)
令和6年春にオープンした美味しい街のケーキ屋さん。
そもそも日野市って何処?ですよね。
JR新宿駅から中央線の特別快速?に乗って30分で着くそうです。八王子の1駅手前です。
実際は仕事の打合せで車で中央フリーウェイ🎵(byユーミン)を走ったので、駅から何分とか分かりません。
私も仕事が無ければ縁もゆかりも無い土地で、帰りに豊田駅ってとこ迄1人送る途中に発見。
ガトーミュゲさんの前はバス停があり、少し離れたとこに路駐 m(_ _)m
車に1人乗ってるから大丈夫
店までダッシュ!和栗モンブラン&かぼちゃのスコーンをテイクアウトめちゃくちゃ美味かった。
簡潔に表現するとパティシエさんの仕事が丁寧それが伝わってくる優しい味でした。
近場の方がいましたら是非お勧めですよ。
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