手に入らない愛情
第1話
今日も聞こえる。
大好きな先輩の
奏でるピアノの音。
音楽室から聞こえてくる
先輩の伴奏。
長身、半袖から覗く腕は
筋肉質。
きっと脱いでも
腹筋が割れていることを
想像させる綺麗なライン。
クールな印象、
長めの前髪、
黒髪、
口数が少なく、
成績は上位。
先輩のファンは
たくさんいるけど、
先輩は女子とつるまない、
男子とばかりいる。
恋愛に発展するところは
見たことない。
ずっと、
ずっと、
目で追っていた。
先輩が、
ピアノに触れるときだけは、
優しい姿を見せるから。
鍵盤を弾く指が優しくて、
先輩の普段のイメージと違って、
奏でるピアノの音が
優しく甘く響くから。
恋に堕ちたんです。
私だけを見てほしいなんて、
烏滸がましいことは
思っていなかった。
あの瞬間に出くわすまでは。
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