馬鹿な大学の奴ら
羽弦トリス
第1話サークルを作りたい
時は1999年、関東の馬鹿大学生のお話し。
法学部の坪井と大崎は、入学のオリエンテーションで隣同士で座っていたので、仲良くなった。
「はじめまして、坪井です」
「初めてまして、僕は大崎です。一浪の20歳です」
2人は意気投合して仲良くなった。
2人とも選択科目を選んでいた。
「ねぇねぇ、大崎君。この「女性学」って何だろうね?」
「多分、女体の神秘を追求する講義だよ」
「良し、決めた!」
「後、サークルどうする。この前、野球サークルに参加したけど、最悪。」
「じゃ、作ってしまおう。僕の友達が経済学部にいるから、女の子を集めてもらう。だいたい、この大学は文系大学で、法学部以外は馬鹿だからさ。釣れると思うよ」
「楽しみだ」
2人は、女性学の講義が始まる前に、席を一番前の席の真ん中に座った。
どんどん学生が入ってくるが、女性のみだった。
「坪井先生、いよいよですな?」
「何をおっしゃいます。ジジイの大崎君」
「ジジイは辞めてくれよ」
「オレ、19だけどアンタ20歳じゃないか?」
教授が入ってきた。
話しを聴いていて、坪井と大崎は肩を落とした。
「女性学」は、女体の神秘ではなく、女性がどう社会に進出したかの歴史の話だった。
坪井と大崎は、女性学を切り捨てた。
夕方、大崎の友達の細田が現れた。
「よっ、大崎君。隣の人は誰?」
「あっ、この人は同じ学部で組が一緒の坪井君」
大崎が坪井を紹介した。
「坪井です。宜しくお願いします」
「僕は細田大介です。教育学部です。サークルの話しを大崎君から聴いていて、仲間ができたよ」
3人は、アルバイトをしていたので、その金で飲みに行く。
仕送りは、生活費、家賃、光熱費。
遊びの半分はバイト代、残りは大学の学食代に消えた。
白木屋に行く。
「いや〜、新サークルに期待!乾杯」
と、大崎が言って乾杯した。
若い3人は、まだビールの美味しさ、飲み方を知らない。
チューハイだ。
細田は来週はその仲間を集めようと言っていた。
飲んでいると後から、坪井が聴いたことある声がする。
振り向くと、この前「女性学」で知り合った高山愛だった。
「君、法学部だよね?」
と、坪井が言うと、
「はい」
「皆んなで飲みませんか?」
と大崎が言って、高山の知り合いの植林直樹と言う経済学部のと文学部の中本大地と言う男どもも参加。
皆んなでサークルの話しをした。
翌日、細田は経済学部の古屋大地と文学部の川畑久美とまた経済学部の三井智子の3人を連れてきた。
大崎が20歳だが、周りは皆19歳。
飲んだらマズイ年齢であり、タバコを男性連中は吸っていた。
飲酒、喫煙は20歳からと守らないといけないが、所謂ザル法なので守らない大学生は多い。
川越に飲みに皆んなで出掛けた。単なる飲みサーなのだ。
とりわけかっこいいヤツは大崎だった。バンドでボーカルらしい。
女の子達は普通。
9人は川越の小道を歩いていた。
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