第5話

自分の第一印象を言うなら、彼女は、そんなに悪くは無かった。


だからと言って

彼女になって欲しいとか

好みのタイプとか

そういうんじゃなくて

人間的に好きなタイプかどうかって言うと

嫌いじゃない程度のレベル。



「席は…今日は、林が休みだから、林の席に座ってもらおうか?」


え?

林の席?

自分の隣の席ですか?


俺は、心の中で動揺中。


そんな俺の心の中は知らない彼女は、通路を通って、林の席に着いた。


彼女は、カバンを置いて、ふっと息をついたあと、俺のほうを見て

小さく笑いながら


「改めて、築島です、よろしく」


と挨拶した。


うん、やっぱり感じがいいな。

俺の読みに、ハズレはないようだ。


「高橋です。よろしく」

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