第71話

結局…

深夜遅くまで電話に付き合わせてしまった…。

吉田さん、大丈夫かな?

寝坊…するってことは無いと思うけれど…。


待ち合わせ時間決めずに

コンビニの前で待ち合せの約束をしたけれど…

果たして、彼女は、始業時間の

どのくらい前に来るんだろう?


僕は、電車に乗りながら、そんなことを

思っていた。


改札を抜けて、コンビニに向かう。


もう、彼女は着いているだろうか?


それとも、まだなのか…


コンビニに向かう足取りが

だんだん軽くなっていくのが

自分でも分かった。


恋に現を抜かすなんてこと…

今では小さな会社とはいえ

そこの社長になった僕なのに

そんなことがあるんだな…



朝…視界に入ってくる何もかもが

心地よかった。

車の音、歩く人の足音…

雀の鳴き声…


早く彼女に会いたい…



僕は完全に恋に落ちている…


こんなに誰かを好きになるなんて…


仕事漬けの毎日で

投げ出したくなった日もあったけれど

なんで、プライベートをここまで犠牲にしなければ

ならないんだろうと

思ったこともあったけれど…


でも今の僕は、きっと…




幸せだ。

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