第39話

事務所の鍵をかけて

僕たちは

エレベーターに向かった。


エレベーターで

初めて会った時が

わずか数日前なのに

懐かしく思えた。


キスの一つで

僕の心は舞い上がっているよう


誰かに自慢してしまいたい


というくらい

僕は気持ちが上がっているけれど

吉田さんはと言うと

涼し気な顔で

エレベーターが

降りてくるのを待っているようだった


やっぱり

年下の男子なんて

本気で相手にしないのだろうか


僕には社長という肩書はあるけれど


その辺にいる彼女からして

年下の男との違いなんて

そのくらいしか

ないのだろうか…


でも、タイプだって

言ってくれたけれど…


性格もイケメンだと

言ってくれたけれど…


押せ押せで

いかないと

自信を失くしてしまう…

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