第67話

結局、その後はあきちゃんの話に夢中になり、李人さんの話が出ることはなかった。


いつのまにか泣き疲れた藍美は、急に眠気に襲われたようで、ベッドに倒れ込んだ。


ーまさか、姉妹で好きな人の話ができるとは…。


そんなことは一生無いと思っていた。だから、本当に良かったとも思う。


寝ている藍美に布団をかける。


その時。


ブー?


ー私の、スマホ?


ベッドに置いていたスマホが鳴った。


ディスプレイには【高梨李人】の文字があった。

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