第15話
一通り泣いた後。
鏡の中の自分は、メイクは崩れなかったものの、大泣きしたことが分かるほど充血していた。
式場で泣くならまだしも、外で泣いてきたとなると、誰かに怪訝な顔をされるだろう。
けれど、式に戻らないわけにもいかない。
「はぁ…」
最悪、2人の軌跡を辿る物語は終わっているはず。
そうたかを括って戻ろうとしたが。
入り口のスタッフに止められた。
「今、ご友人様のスピーチですので、少しお待ちください」
「あ、はい…」
言われるがまま、後退りをした。
ここで待つのも恥ずかしい。
ー風にあたりたい…
そう思って、スタッフに声をかけた。
「どこか、涼めるところありますか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます