第5話

藍美はきっと知っていた。


私の想いに。


けれだ、何も言わない。


私も、藍美も。


ーそっか。私お邪魔だね。先に行くね!


ーまな、み…!


藍美が何かを言いかけた気がする。


けれど私は逃げた。


何も聞きたくなかった。


走っている間に、涙が溢れた。


そして、憧れたこのブレザーも、ローファーも何もかもが醜く思えた。

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