第60話

「ふー!夏木さんほんとありがとう!休憩時間短くなったよね!今日は調整で早く帰っていいよ!」


「あ、ありがとうございます…」


怒涛の仕事を終え、マグカップに手を伸ばす。


ーにが…。


いつもならカフェの甘ったるい飲み物を用意するのにその時間がなかった。


そのため、社内にあるドリップコーヒーで我慢したが案の定美味しくなかった。


あのカフェに寄って帰ろうかな。


「お疲れ様でした」


そう言って社内を出る。


ふと、スマホに目を向ける。


通知は、何もない。


ーこれで、終わったんだ。

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