第27話

『ーかんな』


目を覆っていた手が離れた。


ー嫌な思い出。


まだ純粋だった頃の淡い思い出は、いつしか私を苦しめるものに変わっている。


それを思い出したのは、彼の笑顔が似ていたからだろうか。


スマホをとって、LINEを開く。


まだ、消せていない。


3年も連絡をとっていない彼のLINEを見つめた。

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