大好きな君へ

第77話

「玲唯くんと付き合うことになったー!?」


開口1番、里奈に後夜祭のことを伝えるとあまりの声に廊下に引っ張り出した。


「声大きい!!」


「ちょっと待って。整理するから。待って」


「整理するも何も」


「え、どゆこと?玲唯くんに勢いで告って、OKもらったってこと?え、合ってる?」


「うん、合ってる」


「おめでとうって言いたいんだけど、おかしくない!?あんなに詩織ちゃんとイチャイチャしてたよね!浮気!?」


う、浮気…って、玲唯は誰とも付き合ってないけど。


まあ、心変わりが早すぎるのはわかる。


「楓が幸せならいいんだよ…。遊ばれてるなら、玲唯くんのこと殴る」


「怖い怖い怖い…まあ私もよくわかんないんだけど…とりあえず幸せだと思う」


「ならいいけど!もし詩織ちゃんと変なことになってたら殴るから!」


やっぱ殴るんだ…

里奈の勢いに圧倒されつつも、なんだかんだ心配してくれているのだとわかる。


「ってか、里奈もおめでとうだよね」


「え!」


里奈が真っ赤になる。


「びっくりしたーサッカー部のキャプテンの子だったから。確かにカッコいいよね」


「誰がカッコいいって?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る