第7話
「あっそ、暴走族なんてどうでもいいから」
それに、渓くんとの約束があるし。
「へぇ」
にこって微笑む男を私は半眼で見つめる。
胡散臭いな。作り笑いにしか見えない。
そういう奴って嫌い。
「あっそ、…どっかいって」
「あぁ、ごめんね」
男はそう言って離れていった。
それにしても、高1で幹部か…。
凄いのかは、置いておいてクラスメイトになってしまったのは、少しまずい。
入学式では、校長、理事長、生徒会長の挨拶の後に首席になってしまった私の新入生挨拶をしたくらい終わった。
さぁ、帰れると思って足早に教室を出た。
ーいや、出ようとした。
「待って、香椎さんっ。今から帰るの?」
さっき絡んできた男に引き留められた。
「そうだけど」
「今は出ないで。俺達の族と敵対してる族が外に居るんだ。俺達が対処するから、それまで中に居てっ……って、香椎さんっ?!」
私は既に玄関まで来てしまっている。
黒雷幹部の話は聞いていたけど、興味ない。
「忠告ありがと。けど、私には関係ないから」
そう言って私は外に出た。
「何なんだよ、あいつ…」
そう呟く黒雷幹部を置いて。
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