第71話
「それは、関係ありますか?」
ーっ。
わかってる。
けれど、あまりにも身分違いな恋。
シンデレラの生まれ変わりなんて関係ない。
今の私は天王寺くんに釣り合わないのだ。
何でだろう、
ここにいるのがみじめに感じる。
「手を離して、天王寺くん…」
「え…」
彼の握っていた手が緩んだ瞬間を見逃さなかった。
泣きそうになるのを堪えて、バッグを握りしめて、彼の家の玄関に走った。
「莉音さん!!」
2回目は、彼は追いかけてこなかった。
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