第17話
「今のは彼氏ですか?」
屋上に向かう階段を登っていて、やっと屋上に向かってたのか…と思っていた矢先、
天王寺くんが振り返って聞いてきた。
思わず立ち止まる。
綺麗な顔で見つめられるのは慣れていない。
「違います…彼には…ちゃんと彼女がいますから」
彼はにっこりと笑った。
「そうですか、よかったです」
またくるりと前を向いて屋上のドアを開ける天王寺くん。
…ん?
よかったです?
どういう意味だろうか。
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