第5話

「よっ!りーおん〜」


翔太しょうた!」


幼馴染のスポーツ少年に駅で出会った。


小学校からの腐れ縁で、日に焼けた肌が印象的。

けれど、長身で切長の目をもち、なおかつバスケ上手でかっこいいとキャーキャー言われている(らしい)。


「俺らも高校2年になったなー、多分今年が一番遊べるって先輩が言ってた」


「それ絶対ウソ!私成績下がりっぱなしだから勉強しなきゃー!」


「でもみんな高2でカレカノできるって噂だぜ」


カレカノか…。


ちらりと翔太を見る。


キャーキャーいう仲ではないのだが、密かに彼に憧れはある。


けどあまりにも長くいすぎて、好きなのかよくわからない。


ー隣にいれるのは嬉しいな…。


「おい、顔赤くしてどうした?」


「へっ、いやなんでもない!ほら電車きたよ乗ろ!」


咄嗟に自分の想いに蓋をした。

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