第3話
「ねぇお母さん。ガラスの靴が出てくるのってなんだっけ?」
「シンデレラでしょ?それがどうしたの?」
「うーん、なんか今日シンデレラの夢を見たのかなー。けどね王子様が最後シンデレラを見つけられなかったの」
「何言ってるの。シンデレラは最後王子様と結婚するのよ?」
「面白い夢を見るなぁ、莉音は」
お父さんが横で笑う。
「もう!私は真剣に話してるのに!」
パクパクとご飯を食べながら夢の話をする。
確かに王子様と結ばれないなんて変だ。
けれど、妙にリアルだったのが気になる。
そして、
そのシンデレラが私だったなんて口が裂けても言えない。
頭がおかしくなったのかとでも言われそうだ。
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