第30話

「龍之介って名前ほんとカッコいいね」


「別に普通だろ」


「じゃあさ、少し可愛くして“龍ちゃん”なんてどうかしら?」


「組の奴らの前で呼びやがったら、海底に沈めっかんな」


「どうして?お似合いよ?」


「んなふざけた呼び方されてたら、組の奴らに示しがつかねえだろうが!」


「ふふッ。はいは〜い。分かりましたよ〜龍ちゃん」





心配そうな面持ちの紳悟に経緯を説明して別れを告げた百合は龍之介の右腕に両腕を絡めながら歩みを進める。





これでいい。

私はこのまま惰性で生きるの。

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