第17話

興味深そうに見上げてくる百合に苛立った紫藤は、更に迫力ある眼光で睨みつけた。





「野郎共に回されたって文句言えねえぞ。んな有様は望んじゃいねえだろ。分かったら、二度と半端な——」


「ねえ、そんなことより……」





百合の細い指が紫藤の唇の隙間を緩やかに通り、口内に侵入した。






「——早く抱いて?」





冷たく見下ろす鋭利な瞳に向かって百合は妖艶な笑みをタタえた。

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