生徒会の秘め事㊦ 【完】

葉月 望未

12 隣の県は危険がいっぱい?

part4

第1話

「大人しくしねぇときるからな」


「……っ」


ドス黒い声でそう言われる。

首にはヒヤリと冷たいもの。


体がいうことをきかない。

震えがとまらない……。


「お前、どこのお姫さんなんだよ。」


あたしにナイフをあてているほうの男が耳元で囁く。


…気持ち悪い。


「車からでてきた奴ら、お前のこと“姫”って呼んだよな?


お前、スペードの姫じゃなかったのかよ?


あいつらはここらじゃみねぇ顔だ。


お前はスペードの姫なのか?

それともどこか違うチームの姫なのか?」


男は次から次へと質問をしてくる。



なんでそんなことを教えなくちゃなんないの!


「知らない…。」


小さな声でそういうあたし。


すると男たちは口元にあやしい笑みをつくった。


「気が強ぇ女だな」


ナイフをあてている奴がグッとナイフをあたしの首に近づける。


「…いっ」


チクリと痛みがして。


少し、首元がきれたのだとわかった。



「血がでてるね~…どこの姫なのか言わないと、このままいくと死ぬかもしんねぇよ?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る