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「おい!あまりうろうろするな」


スーツに着替え店内に立つ。

商品直すくらいで、他は先輩がおこなってくれる。


接客と言うものは、ほとんど出来てはいない。

まぁ、顧客が決まっているからだろうけれど…


ここ本店は当初のコンセプトからのもので、価格も高額な物が多い。

よって、来られるお客様も事前に連絡が入っている。

何で俺なんかがここなのかと思うが…

中には圭子さんの昔からの友達も居るし、大口のお客様にもなると、挨拶させられる。

子供の頃から良くしてもらっている、マダムも来られるので、ご挨拶はかかさない。


本来圭子さんが出てこれれば良いのだが、あの人も忙しいのだ。


が、アイツはと言うと…

店の制服と言っても、黒のパンツスーツだが、足元パンプスに、髪の毛を、無理矢理一本で結わいている。


あれじゃ就活してるようなかっこうだろ。


「どこにいたら良いの?」


「はぁ?だから裏にいろって言ったろ」


「うっ…わかった下がるよ」

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