※ 荻野尚人

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何故アイツがここに…

少し前から雅人の様子がおかしいと思ったら、そう言う事だったのか!


雅人は何処まで知っているんだ…

全てを知っているとは思えないんだが…


俺は物心ついた時から母親は居ないものだと思ってきたし、実際居たのは雅人の母親だ。


『先妻の子』と、親戚一同からも言われて、義理母からも


隠れて、必死に勉強して、少しでも誉めて貰おうと…けれど、そんな頑張りではなく『子供らしくない子』と言われた。



一度だけ本当の母に会う事があった。

俺を見てずっと


『ごめんなさい』


と、ずっと言っていた。


病院の一室だったのを覚えている。


俺が最初で最後に会ったのは、母がなくなくる二ヶ月前だったそうだ。

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