第4話

中学に上がる前から、椿は単独行動を取らざるえなかったのは、やはり家業のせいだろう。

その為ここで独りでも苦にはならない。

独りでの学校生活は慣れたものだ。

むしろ煩わしくなくてすむと、そう思う事で、自身の置かれている立場を変えたかったのかもと…

それに加えて、母親譲りの整った綺麗な容姿は、更に輪をかけたのかも知れない。


「おばちゃん、ご飯大盛で」


学生寮のおばちゃんだけは、唯一気を使わずにいてくれている。

まだこの頃は椿の事を知る者はそういないのも現状。


ここの学生寮は食堂を真ん中に男女別れている。

唯一男女が顔を合わせるのがここ、食堂と言えよう。

なので、食堂の左側が男子寮右側が女子寮になり、23時には左右食堂の出入口が閉まるので、夕食後食堂は、一部の生徒には憩いの場となり得る。

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