第63話   ユウト

ユウトの母のスミコが「ユウト、何をして居るの?」と声を掛けた。

ユウトは「今から出掛けて来るわ」と靴紐を結んだ。

母のスミコは「あまり遅くならないようにね」と話し掛けた。

同じ学校のタイチが「お、ユウト。今から部活か?」とユウトに声を掛けた。

ユウトが「そうなんだよ。部活が朝早すぎて参っちゃうよ」と嫌になって居た。

タイチがユウトを見て「大変だな。まあ頑張れよ」とユウトの肩を叩いた。

ユウトの部活は朝早くから陸上部の練習で、ガードル飛びをして何時もの位置でクラウチングスタートをして長距離走の練習をして居た。

ユウトが走っている時は風を感じ、汗が吹き飛びそうな勢いで走って行った。

そんなユウトにも好きな人も、気になる人も居ないが「ユウト君」と声を掛けて来たマナエが居た。

マナエはユウトの近くに来ると「何でいつも、こっちに来るのさ」と素直になれないユウトが居た。

マナエは「あんたの事が心配できたのに冷たいな」とユウトに返事を返した。

ユウトが「ふーん、そんなに俺のファンだった訳?」とニヤリと笑って居た。

マナエは「そんな訳無いでしょう?調子に乗るな」とユウトのおでこにデコピンをした。

ユウトは「痛いな」と横でイライラした様子で、マナエの腕を掴んだ。

マナエが「痛いな。離しなさいよ」とユウトの手を無理矢理、放した。

ミミナが「何二人して、痴話げんかをして居るのよ」と話し掛けた。

マナエが「え?私からケンカ売った訳じゃないよ。ユウトがそもそも悪いのよ」とミミナに声を掛けた。

ユウトが「あー、勝手にしろよ」とやんなった顔をして、ミミナとマナエの傍から離れて行った。

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