第39話   いじめ

チサが「おはよう。ハナ」と朝の挨拶をした。

ハナは「おはよう。お母さん」と挨拶を返した。

その隣では、寝ているヤヨイの姿は無かった。

ハナがヤヨイの姿を探して居る素振りを見せると、チサが「ヤヨイなら今、学校に向かったわよ」とハナに伝えた。

ハナは「私、一人だけ・・・。寂しいよ」と一人で悲しそうにして居ると、チサが「そんな、皆誰だって生き方は違うのよ。誰かが正しい生き方ってわけじゃないのよ」とハナに優しく言い聞かせた。

ハナが「そうだよね?私、また蝶々の生態を調べて標本をつくりに行こうかな」と楽しそうに目を輝かせていた。

ハナが外に出て行くと、ハナを知らない男子たちが「お前邪魔だよ。どっか行けよ」とせっかく見つけた蝶々の後ろで男子とぶつかり、倒れてしまった。

ハナが「痛い」と膝から血を出して発言すると、その場で倒れてケガをしたハナをかばう様にしてカゲハが現れた。

カゲハが「大丈夫?痛くはない?」とハナに寄り添って心配をして居た。

男子たちが「うわ。現れた暴言女、カゲハが現れた。逃げろ」とカゲハの登場で、男子はみんな逃げて行った。

ハナが「大丈夫。助けてくれてありがとう」と洋服のホコリを叩いた。

カゲハが「良いのよ。それより膝のけが。この洋服を切って、これでカバーすれば大丈夫」とハナのケガにいち早く気付いて、洋服を包帯代わりに巻いてくれた。

ハナが「ありがとう。おかげで怪我も治りそう」と嬉しそうにカゲハに話をして居た。

カゲハが「ここは男子たちの通り道だから、今度は気を付けて歩いてね」と手を振ってその場を走り去って行った。

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