第27話   ご依頼は?

ショウタが急いで椅子に座り、「あの、もしもし・・・」と小さな声がショウタの椅子の下から聞こえて来た。

小さな人間は「私が今回のご依頼人です」とショウタが顔を近づけないと解らないくらいの小さな人がを見ていた。

ショウタが「あなたは、誰ですか?」と声を掛けると、小さな人間が「私は一寸法師です」と声を掛けた。

ショウタが「一寸法師?もしかすると、昔話に出てくるあれね?」と笑って見て居た。

一寸法師が「笑うとは何事だ。こっちは、打ち出の小ヅチが無くて困って居ると言うのに」とショウタに怒っていた。

ショウタが「解りました。今回は一寸法師さんの昔話の世界に戻る為、打ち出のコヅチがなくて困って居ると言う事で大丈夫ですか?」と声を掛けた。

一寸法師の打ち出のコヅチを探しに外に出ると、ある男性が「これは何だ?」と糸で結ばれた赤いリボン付きのコヅチを見つけて下から覗いた。

ショウタが「すみません。こちらの打ち出のコヅチを探している方がおられまして、返して頂けないでしょうか?」と頼んだ。

ある男性が「良いよ。ほれ?」とショウタに渡そうとして、打ち出のコヅチを振ってしまい、ショウタが小さくなってしまった。

ショウタが「よいしょ」と掛け声を上げて、一寸法師に打ち出のコヅチを渡して、一寸法師がショウタを大きくして、ショウタが一寸法師を少し大きくした。


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