第23話

 あたしは、背筋を正して、気分を落ち着けた。

「…高倉侍従、別室にて今は、ゆるりと休まれるように。後宮のこと、承知しました」

 侍従は深ヶと頭を下げた。

「ありがとうございます」

 その一言を述べた後、鈴鹿が部屋へと入ってくる。そのまま、彼女の先導で客室へと移っていった。あたしは御簾をからげて、庇の間にへたった。

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