第12話
「ひ、姫様。おられますか?!」
「何?あたしはちゃんとここにいるわよ。それより、いったい、どうしたの?」
膝立ちになってはいたけど、わざと落ち着いた冷静な声で答えた。 すると、鈴鹿は顔を青ざめさせた。
「はい。それが内裏(だいり)から、御使者の方がお見えになって…」
「…え?!内裏から、ですって?それに御使者…」
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