第4話
「ふんっ。恥ずかしいも何もあるもんか。馬鹿なこと、言ってんのは父上の方でしょ」
そういうと、父上は何も言い返さずに、黙りこんでしまった。 はあと、ため息をする。父上は眉間に手を当て、しかめっ面になっている。御簾越しではあるけど、けっこう、はっきりと見えた。
「おまえがそんなだから、わしも頭を悩ませているというのに…」 父上はあたしにそんなことを言った。
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