第25話

『あの日から僕の心は凍ったまま。

あの日から僕は抜け出せない。

動けないんだ。

それは、誰のせいでもない。


僕が弱いだけ。僕が悲しみに負けてしまう弱い人間なだけ。

それだけは分かっている。


でもね、あんな悲しい気持ちには…もうなりたくないよ…。

星也には悪いけど…星也の気持ちに何一つ応えらない僕だけど。


僕の心は凍ってしまって、もう何も感じない。

痛みも何も感じないように、あの日…凍らせたんだ。


誰も傷付かなくてもいいように。

そう…そう思って…。

僕は心を凍らせたんだ。


それでも僕は、星也の隣にだけはいようと決めたんだ…。

それくらいしか、僕には出来ないから…』

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