第22話

「なあ……やっと会えた気がするんだけど、どう思う?」


ニャアと、鳴いた小さな頭を撫でて頬笑む。


「……冷たい奴だな。よかったな! 頑張れよ! とか、ないのかよ」


クスッと笑うと大きく背伸びをする。


「……さて、俺も寝ようかな」


ヒロキは立ち上がると寝室のドアを開けて言った。


「歯みがきしてくるから、先にベッドで待ってろよ?」


耳をピンと立てて伸びをしてソファから飛び降りた綺麗な毛並みの若い猫に目を細めた。




「いい子だ、アネモネ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る