いつもと違ういつもと同じ朝

 エレベーターから降りて大通りへ出れば、くすんだ光と変わらぬ風景が広がる。

 行き交う人達に倣い踏み込む足は億劫で、その一部へ身を委ねていく。

 振り返ればさっきまで自分がいたネカフェの看板が目に入る。

 こんな街中にあったのか、と、耽った途端。

 世界の解像度が上がった気がした。

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