ベタ

 ベタを飼い始めた。

 店内に並ぶ瓶は色鮮やかで、手に取るまで命が泳いでいるのを忘れるほど。

 飼いやすいという触れ込みは寂しい独り暮らしにとってどんな売り文句よりも魅力的で、実際机に置けば殺風景な部屋に彩りが生まれた。

 闘魚と呼ばれ他の魚との飼育が難しい点も、似た者同士で愛着が沸いた。

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