紫陽花

 色褪せた紫陽花に真夏の色彩を感じる。

 鮮やかだった赤も青も梅雨に洗い流され、土の上には枯れた花弁が絨毯の様に広がる。

 青々とした葉っぱを残したまま、一つの終わりが知らせる一つの季節。

 それが儚くもあり、健気でもある、と。


 思い馳せるは風流者か。

 自意識に浸る酔狂者か。

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