斜陽の瞳

 雲の切れ間に太陽が浮かぶ。

 漏れ出す陽射しが雨粒を反射するものだから、まるで空が泣いているように映った。

 覗き込む斜陽の瞳。

 網膜を焼いてしまう熱視線に手をかざせば、雨雲が動き不機嫌そうな西日が覗く。

 そんな偉そうな顔で睨まないでよ。

 先に見てきたのはそっちなんだから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る